4位でも充分

つぶやき

 「日本GDP4位転落」が今日の朝刊の第1面トップであった。56年ぶりにドイツを下回ったとある。
 GDPが「国内総生産」ということは知っているが、国内総生産がどういうことなのか知らないから、転落の意味も良く判らない。

 あまり頭脳のよろしくない者は視線を下げて物を考えた方がいい。
そういう考え方によれば
GDP4位転落」ということは、日本はドイツよりお金持ちではなくなってしまった、ということになる。
あまりにおおざっぱと言われるかもしれないが、
経済とは大阪弁で言えば「儲かりまっか」ということらしいから、そんなに大きな間違いでもないだろう。

 何年か前、日本は長年保ってきたGDP2位を中国に明け渡してしまった。
 あの中国が鄧小平以来あっという間に経済大国になった。
 先進各国が経済発展に行き詰る中、大量の人口を武器に世界の工場になった。
先進国のお陰で経済大国になった
のに、その恩も忘れて今ではやり放題である。
 中国は恩を大事にする国というが嘘である。
 
 しかし日本が西ドイツを抜いてGDP2位になったのは1968年、つまり戦争後23年目のことである。廃墟になった国がわずか20数年で世界2番目の金持ちの国になった。
 どういうことなのか。日本が優秀で勤勉であったからか。世界がなまけものだたからか。2位になることは簡単なことだったのか。数字のカラクリか。

 近々今度はインドに抜かれて5位になるという話もある。日本の凋落は止まるところを知らない、ということになるようだ。
 株価がずいぶん上がっているという。日本の景気がいいということなのか。
 株は血圧みたいなものではないか。ちょっとしたことで上がったり下がったりする。血圧は上がりっぱなしでは脳溢血ということになるが、それも似ている。
 私は株をやらない。株をやらないで済むように人生設計をして来た。

「政治とカネの問題で岸田政権が揺れているときに、能登半島地震が起きた。世界では戦争が起き、国内でも毎年のように自然災害が起きている。経済の低迷や少子高齢化、過疎化など課題は山積している。まさに国民一人一人に危機が迫っているのに政権与党である自民党のあり方は少しも変わらず、ますますカネに固執している」

 上記の太字部分はある学者が新聞記者に語った言葉である。通りであるが、政治も国民も変わらない。国民の危機は政治のせいだということを日本人はもっと口にしていいのではないだろうか。諦めがよすぎる。

 「打算や権力への執着を結束力に変えている」のが自民党である。だから自民党は変わることがなく、事があれば結束する。
 それに比べ「理想に軸足を置く野党」は純化志向が強まり、その結果多弱となり、自民党を倒すどころか支えることになる。議論ではまとまらないが、金ではまとまる。
 
 日本の原風景では議論は若造がするものであった。理屈は若造がこねるものであった。議論も理屈も全く意味をなさないのが日本の会合である。
 最後は、「いろんな考えがあるが」と言いながら、長老のいつもの通りのいい加減な一言で終わることになっていた。それから少しも変わっていないのではないだろうか。
若い情熱のある政治家が出て来なければいけない。
(了)

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