「1万人の第九」は師走の風物詩だそうである。イベント名は「サントリー1万人の第九」というのが正式らしい。以前は「サントリーオールド1万人の第九」といったらしい。言うまでもなくウィスキーの名前である。
第九が酒屋の宣伝に利用されているということである。ひどい名称である。
今年も1日に、大阪城ホール(大阪市中央区)で開かれた。全国から集まった合唱団が総監督・佐渡裕さんの指揮で、「歓喜の歌」を響かせた、という。
こんな音楽界に行ってはいけない。なぜなら感動してしまうからである。
人間は大音響に感動するものなのである。佐渡裕さんあたりの指揮ならメチャクチャな感動ということになるだろう。
終了後、司会を務めた俳優の松岡茉優さんは「客席から見ていて、みなさんの人生が詰まった歌を聴いて胸が震えた。今年一番の思い出になりました」と話した。佐渡さんは「6歳から98歳まで一人ひとりが使命を感じて練習し、みんなで作れたことが大きな喜び。音楽が人の力になることを知ってもらえたと思う」と充実感をにじませた、とヤフーニュースは報じている。
こんなコメントはやめてほしい。
「1万人の第九」なるものはあってはならないものである。
何故か。第九は1万人で演奏するものではないからである。
スポンサーはサントリーという会社。あの会社ならこういうことをやる会社である。
毎日新聞もこんなことに後援するから新聞社として破綻する。
「1万人の第九」。日本人の感動願望と思考力の無さを表す具体例である。
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