いつもの通り勝手な推測によるブログである。
老後問題ということにはいろいろあるのだろうが、老後破綻という問題は個人の問題である。
以前2000万円足りないとかいう老後資金の話題があったが、わずか2000万のことかと言う人もいれば、2000万という金額にショックを受けた人もいる。
現在問われている高齢者の貧困というのは、今は明日の食費に困らない人が、明日の食費に困るという貧困に陥るということである。
事態はひっ迫しているというのだが、しかし世の中はあまりこのことについて騒がない。
騒いだってどうしようもない、ということなのであろうか。
貯えのある人は何も思わない。貯えのない人はあの2000万問題から諦めたのかもしれない。日本には生活保護がある。だめでもなんとかなる。
老後破綻の問題ではないが、1998年に自殺者がそれまでの2万5千人台から3万2千人を超えた。
拓銀や山一証券の経営破綻による失業率に連動しているらしい。
しかし、そういうこともあったが、社会が変革されたわけでもない。自殺は個人的なことで社会の問題ではない。誰のせいでもない。
老後破綻の問題はどのように顕在化するのであろうか。コンビニでの万引きの横行。無銭飲食。無賃乗車。最悪は……。
先日の車いすの妻を殺害した事件は、介護疲れによるものではなく、夫による悪質な犯行ということになっている。
介護に嫌気がさした夫が妻を騙して連れ出し、海に投げ込んで殺害したという事件と裁判所は認定している。そんなことはないと思う。
マイナカードによる名寄せによって高齢者の資産内容が把握できるのであれば、危険水域を越えた経済状態の高齢者に救いの手が差し伸べられるのであろうか。
マイナカードは資産を有する人をチェックするもので、資産を有しない人には何の意味もないカードである、とは国は言わないだろうが、そういうものである。
そういうものなのにマイナカードをありがたがっている人もいる。
ともかく高齢者の9割が多くても月収13万円の収入しかないというのだから、何も起こらないということはないはずである。
団塊の世代はその人数が多いことから貧困を指摘されるらしいが、団塊の世代は恵まれた世代である。いい時代に就職し、いい時代に退職した。
気の毒なのはバブル崩壊後の世代である。年金に加入していない人がかなりいる。まともな就職ができなかったから退職金などもない。
高齢者の貧困は10年後が本番である。
昔の貧困者はどうしたのであろうかと気になった。江戸時代のことではなく、昭和で言えば40年台頃の高齢者のことである。
戦後サラリーマンになった人も多かったのであろうが、国民の大半は農業や自営の人が多かった。
自営の場合、跡取りがいればいいが、いなければ廃業である。特に昔は借家で商売する人が多かった。夜逃げとか一家離散とかいう話をよく耳にした時代である。
年金制度も始まっていたかもしれないが受給の対象ではない。
あまりいい言い方ではないが、昔の高齢者の貧困問題は高齢者の死が解決したようだ。平均寿命は70歳くらい。
現代は平均寿命が延びることによって年金などのシステムがうまくいかなくなってしまった。
自殺者が増えることぐらいでは何も解決しない。誰かが言うように集団自決が必要な社会になってしまった。(了)
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