解散万歳はどういうことなのか

つぶやき

 衆議院が解散したが、議場で万歳が起こっている。この万歳はどういうことなのだろうか。
 
 「衆院解散、『リストラ宣告』なのに『万歳』するのはなぜ?」という記事がネットにあった。考えることはみんな同じである。

 万歳は元々中国で使われた言葉で、「千秋万歳」の後半を取ったもの。
 万歳とは一万年のことで、皇帝の寿命を示す言葉であり、本来皇帝に対してのみ使われた、とある。

 日本でも古くから使われていたそうだが、「バンゼイ」と読んでいたという。北朝鮮では「マンセイ」と言っている。

「バンザイ」と発音するようになったのは近世になってからで、大日本帝国憲法発布の日に、明治天皇の馬車に向かって東京帝国大学の学生たちが、万歳を3回唱和したのが万歳三唱の最初だとされている。

 国会解散の万歳三唱の起源は定かではないらしいが、1897(明治30)年12月25日の「第11回帝国議会」の会議録に、解散を宣言した後、「拍手起リ『萬歳』ト呼フ者アリ」と記載があるという。

 解散宣言は確かに議員「クビ」ということである。今で言えばリストラ。そうであるのになぜ万歳をするのか。
 「景気づけ」「やけっぱち」「内閣への降伏の意」と諸説あり、理由は定かではない、とネットにある。

 昔、若者が戦地に向かう時、万歳三唱で送ったようだ。映像でよく見るし、母からもいとこの出征の時の話を聞いたことがある。

万歳は今でも国会解散に限らず、選挙に当選すれば万歳であり、議員の選挙資金パーティも打ち上げは万歳である。

 最近はみかけなくなったようだが、新婚旅行の見送りも万歳であった。この万歳には「頑張って来いよ」という明確なメッセージがあった。

 しかし万歳は今の若い人には受け入れられようもない。時代の流れの中で万歳は「お手上げ」という意味も持つようになった。外野手の頭を越えて捕球できなければ「バンザイ」ということになる。

 今回の国会解散で非公認議員は万歳したのだろうか。したとすればその万歳はどういう意味なのか。

 内閣に恨みは持っても「内閣への降伏」ということはないだろう。お手上げかやけくそか。ひょっとして「天皇陛下万歳」と玉砕なのか。

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