血圧と血糖値で内科に通っているが、11月の定期検診から薬の量が増えた。寒くなったせいか血圧が高いからである。
薬の副作用にいろいろ問題がある事は承知しているが、飲むリスクと飲まないリスクを医者に言われると、飲まない訳にはいかなくなる。
和田秀樹という医師の言葉には納得することが多いが、「患者よ、がんと闘うな」と主張された近藤誠医師と二重写しになり、現代医療の傍流という評価を耳にすると、いまいち全幅の信頼ということにはならない。
≪「病院の儲けになるから」ではない…薬をたくさん処方する医師に気を付けるべき理由≫
と題する和田秀樹氏の記事があった。薬に多少疑問を感じている身、この記事が気になった。
まず、医師の服薬指示は絶対ではないし、たくさんの薬を出す医師には注意すべき、と和田医師は言う。
医者に言われるままに薬を飲んでいたのでは薬漬けになってしまう。
医療が高度化したことによって、検査の数値ばかりが重要視されるようになり、数値に異常があれば正常に戻すために、多くの医者はすぐに薬を出すようになった。治療のためというよりも、数値を下げるためだけに薬を出している。
そもそも自分が処方した薬を「調子がよかったので飲まなかった」と言ったときに怒るような医者は、そうとうおかしな医者であるから、二度と行かないほうがいい。我慢してまで気に入らない医者とつき合う必要はない。
ちなみに、薬の過剰投与がなぜ起きるのかというと、これは病院が儲けたくてやっているわけではない。処方する薬が3種類から5種類になったところで、病院や医院の収入はまったく変わらない。
では、なぜたくさんの薬を処方するのか。
医者が総合診療としての教育をまともに受けていないからである。『今日の治療指針』という医者向けのマニュアル本があり、そこに書かれている標準治療薬を診断名に合わせてそのまま処方しているため、薬がどんどん増えてしまうのである。
つまり、やたらと薬を処方するのは、臨床医としての未熟さの表れである、と記事は結んでいる。
その通りなのだろうなと思う。内科というところは結局薬ということになる。
「薬を出しておきます」という医者の言葉になにか安心を感じるものである。
私のかかりつけの医者はいつもマニュアル通りである。体重も血糖値も血圧も、「決まりではこうなっています」というのが患者に対する説明言葉である。
血液検査の説明で、この数値がこうだからこういうことが考えられるが、こっちの数値はこうであるからそういうことにはならないかもしれない、という説明ばかりである。
結局どうなのですかと尋ねると、「なってみなければ分からない」、と言う。
和田医師の言うように医者を代えた方がいいのかもしれない。
しかし親切な医者というものはなかなかいないものである。
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