萩生田光一元政調会長の政策秘書について、東京地検特捜部は不起訴処分を見直し、政治資金規正法違反で略式起訴にした。
萩生田議員と言えば旧統一教会との深い関係が問われた人であるが、昨年の衆議院選挙で当選している。金銭の管理はすべて秘書にまかせているというのは信用できるような話ではない。
霊感商法など大きな問題を起こした旧統一教会に、2022年9月の時点で、自民党の党所属国会議員379人中179人が接点を持っていたことが発表されている。
接点を持っていただけで信者になっているわけではない。あれだけの社会問題を起こした宗教団体なのに、「選挙のときに応援してもらっただけ。そんなに悪い団体とは知らなかった」
昨年の自民党の総裁選は、1回目の投票では高市氏が1位であったが、2回目の投票で石破氏が勝ち、念願の総裁になったという経緯はまだ記憶にある。
なぜ逆転となったのかということについては、高市氏の極右的な言動に、党員たちが危機感を持ったからだと言われている。
このことはとても面白い話だと思う。
日本最大の極右組織とされている「日本会議」には、自民党を中心に、260名を超える国会議員が参加していると言われている。
「お国のために命を投げ出しても構わない日本人を生み出す。お国のために命をささげた人があって、今ここに祖国があるということを子どもたちに教える。これに尽きる」
これは、日本会議の内部組織である、「教育基本法改正促進委員会」設立総会において、参加した国会議員の発言である。
日本会議に参加している国会議員や著名人の名を見ると納得することが多い。
最高裁長官経験者が何人か会長になっている。退官後のことだから問題があるわけではないが意外である。
題名のない音楽会で有名になった黛敏郎氏が初代会長として予定されていたが、設立直前に亡くなられている。あの人も極右の人であった。
我ながらつまらないことを書いているが、こんど新たに日本会議の会長に就任した谷口智彦という人が自民党を、「リベラル化した自民党」と非難している。
高市氏が決選投票で負けたことと関係があるのかもしれない。
今の国会議員の大半は、自分の政治的立場を明確にすることができないように思われる。選挙に役に立つと思えば統一協会でも日本会議でもどこにでも顔を出す。しかし決断というときは曖昧になる。
選択肢が極右かそれ以外ということになっている。「それ以外」とはノンポリしかない。
「お国のために命を投げ出しても構わない日本人を生み出す」ようなことなく、日本を再生することはできないのだろうか。
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