月曜日は訪問マッサージの日である。少し前まで週2回にしていたが、効果も無さそうだし、金ももったいないので週1回にした。
マッサージ師という男がよくしゃべる。正直言って、うっとうしいくらいである。高齢者は会話に飢えていると思い込んでいるらしい。
彼の話によると、マッサージといっても国の資格として認められているのは、「あん摩マッサージ指圧師」だけであるという。
若いマッサージ師はそれがうれしいらしく、「街で見かける『整体』とか『ほぐし』というのは無資格なんですよ」とよく言う。
あまり学校の出来が良くなかったらしく、「手に職を付ける」ことを選んだようだ。
近所に同じような仕事をしている知人の息子さんがいるが、やはり勉強はダメだったらしい。
しかしそういう若者には、資格を取ったということはステータスなのかもしれない。保険の適用のことが話題になったとき、「そういうことでは私の仕事は医者に近いです」などと嬉しそうであった。
「これからはいい会社に入っても分からないですからねー」と分かったようなことを言う。
孫たちの将来のことを考えると、「あんたに言われたくない」と思う。
最近の大学の就職率とか就職先ということが全く分からない。もともと学歴などということとは関係ない人生であった。
ネットで大学ランクなどを見ていたら、ヤフーに次のような質問と回答があった。質問だけそのまま引用する。
「昔の早稲田大学社会学部は二部であり、バカでも入れたと祖父が言っておりましたが 本当でしょうか? いずれにしろ、早稲田で一流と呼べるのは今も昔も政治経済学部だけだと我が家では断言しております」
実に感動的な質問である。なぜ感動的かと言えば、全く同じことを私も孫に言っているからである。
しかしこの祖父の言葉には2つの思い違いがある。「社会学部」ではなく「社会科学部」である。早稲田には社会学部は昔からない。社会科学部など話にもしたくないと、知っててわざと間違えたのかもしれない。
二部だからバカだということはない。学部新設以後何年も学生が集まらず、バカでも入れた(いれた)ということである。
学年で「できないクラス」に集められていた中学時代の同級生が何人も「早稲田に入った」とクラス会で自慢げであった。政経に入った同級生は自慢しなかった。
経済学、法学、商学を科学として捉えるべきであるが、社会科学という学問分野はない。言ってみれば学問をごった煮にしてしまったのが社会科学部である。早稲田は商売がうまい。
今、その社会科学部の偏差値は法学部より高いという。
法政大学法学部とのダブル合格ならば100%「社会科学部」に行くらしい。
祖父は間違ったことを言ったわけではない。「政経だけが一流」を含めて、時代が変わったのではなく、祖父には信じられない時代になってしまったということである。
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