きのう久しぶりに笹子トンネルを通った。
笹子トンネルと言えば、平成24年に天井版の崩落により9名の人たちが死亡したトンネルである。
3台の車が下敷きになり、犠牲になった人たちは、その車からの出火による焼死であった。
100メートル以上にわたって天井が崩落した。トンネルの天井の崩落など絶対にあってはならない事故である。その事故が起きた。
この社会は絶対あってはならない事故をよく起こす。その都度、二度とこのような事故が起きないように再発防止に努めます、というコメントが出されるが、二度起こさなければいいというものではない。
再発防止という言葉は犠牲になった人の魂を鎮めるものではない。
警察は直ちに業務上過失致死事件として捜査を始め、関係個所を家宅捜査した。
事故は事件ではない。まず原因究明が先だと思うが、この国ではまず警察が動く。
警察の捜査は原因究明に役立つのであろうか。捜査上の秘密として公開を拒否するのが通例である。
走っていて不安になる長さである。入り口の表示には全長4キロと書いてあった。
トンネルの長さでは日本で5番目くらいかなと思っていたら10番にも入っていなかった。
1番はなんと言っても清水トンネル(関越トンネル)だろうと思っていたら、首都高の山手トンネルだった。
トンネルは山の中腹をくぐるものだと思っていたが、都会の地下をくぐるものでもあった。
笹子トンネルを過ぎると勝沼である。ブドウの産地である。ここから中央道は渋滞となった。一宮の手前でワゴン車が横転していた。
渋滞通過に30分ほどかかり目的地の一宮についた。
まず以前注文していた桃農家を訪ねた。一面の桃畑であるがほとんど収穫が終わっているようだ。
売店を出していない農家である。今年は暑いので浅間白桃は7月の半ばで終わったということである。
代わりに一宮水蜜という新種の桃を注文し、毎年楽しみにしているという友人達に送った。九州は今台風である。福岡の友人に果たして届くだろうかと心配になる。
この桃は硬いのが特徴だという。モモは硬いのに限る。以前硬い桃を送った友人から「桃が硬かった」という不満そうな話を 聞いた。
硬い桃がおいしいのだと言ったが納得したようには見えなかった。缶詰の桃を食べているとそういうことになる。
桃の里、笛吹川に別れを告げ、帰路についた。中央道はカーブもトンネルも多い。秋は紅葉を車から楽しめるが、運転しやすい道路ではない。ところどころで小さな渋滞がある。後続車の追突が心配になる道路である。
我が家に帰り、ひと風呂浴びてテレビをつけると、林真理子さんの記者会見だらけである。学生の大麻騒ぎがそんなに大きな問題なのだろうかと思う。新聞記者だって、警察官だって、検察官ですら罪を犯すことがある。
要はテレビは大騒ぎになればいいのである。林真理子さんと日大は、もうしばらく大騒ぎのネタになる。そのうち屁もひっかけないであろう。
桃農家の70歳半ばくらいかなと思われるご当主の奥さんが、本当に桃をいたわるように我が家用の桃を箱詰めしてくれた。大事に育てたのだろうと思う。いつも思うが、物を作る人には心がある。広告を売るメディアは心を持ったら倒産する。(了)
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