太田裕美さんが、「年内活動を休止 治療に専念」ということになったらしい。
名医に巡り合えたと、二人の医師の名前を公表していたが、調べてみたらいずれも脳神経外科の医師である。
悪い病気でなければいいがと思うが、太田さんは以前乳がんも経験しているようだ。元気になられることを祈るばかりである。
太田さんは69才になる。デビューして50年というから、そういう年齢になることは不思議なことではないが、いつ見ても若い人であった。
ファンということではない。太田さんのヒット曲である「木綿のハンカチ」という曲も、ヒットしていた頃に聞いたのではなく、懐メロのCDで知ったものである。
メロディがあるのかないのか判りにくい曲であったが、歌詞もどうもいまいちピンとこなかった。
1番に「都会の絵の具に染まらないで帰って」という部分がある。なかなかしゃれた表現であるが、このような表現を田舎の娘さんがするというのがすごい。
千昌夫さんの名曲と言われる「北国の春」にも同じようなことがある。「季節が都会では わからないだろと届いたおふくろの 小さな包み」
「風邪ひかねえようにしろよ」、と言葉は荒いが子供想いの田舎のおふくろさんはいるが、「季節が都会では わからない」と詩人のようなことを言う北国のおふくろさんというのは本当にいるのだろうか。
木綿のハンカチーフの1番の歌詞で、
「はなやいだ街で君への贈り物探すつもりだ」と言う男性の言葉に対して、「いいえ あなた 私は 欲しいものはないのよ」と女性は答えている。
ところが2番では、「いいえ ほしいの ダイヤも海に眠る真珠も」と女性が答えている。
欲しいものはないと言った女性が、ダイヤも真珠も欲しいということになる。
長く疑問にしておくのも体に良くないので歌詞を見てみたら「いいえ ほしいの」の「ほしいの」は「星の」であった。
「星のダイヤも海に眠る真珠も貴方のキスほどきらめくはずないもの」、と歌っていたのである。
作曲が「ほしの」ではなく「ほしーの」と歌わなければならないようになっていることから、「欲しいの」になってしまうことが判明した。そうであれば筋が通っている。
歌にはこのようなことがよくある。山田耕筰さんが生きていれば、日本語に合っていない作曲として怒り出すことである。
五木ひろしさんが歌った、「ふるさと」という歌にも、「妹ととりあった 赤い野苺」という箇所がどうしても「赤いのイチゴ」と聞こえてしまう。
ともかく太田さんには元気になってもらって、また歌詞が良く判らない「木綿のハンカチ」を聴かせてほしい。(了)
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