小太りがいい

つぶやき

 夏痩せと言うが、夏以来体重が増えている。
 2年前に入退院を繰り返していた頃の体重をベストとすると、5キロもオーバーである。腹がへこんでいればそれがベストと思っているのである。

 この半年、昼食に蕎麦2枚とか、ラーメン、ビーフシチュー、天丼、かつ丼と、あまり太ることを気にせずに食べてきた。血圧や血糖値の薬を飲んでいるから安心してしまうのである。

 今日は内科の定期検診日であった。1ヶ月半ごとに近所のクリニックに通っている。
 前回血液検査をしているので、今日はいつもの通り、尿検査と体重測定、指先から採血する簡易な検査のみ。

 血圧も血糖値も前回とほとんど変わらず、医者も「まあいいでしょう」と言ってくれる。しかし薬を飲んでのこと、あまりうれしいことではない。

 医者が、「体重ですが」と言いかけ、メモ用紙を取り出して計算式を書き始め電卓のキーをたたく。何ごとかと思ったら、「今度基準が変わりまして、あと5キロから10キロくらい太ってもいいですよ」と言う。

 あと10キロも太ったらデブではないか。どういうことかと思ったら、今までの基準としていた指数が変更されたという。BMIとか言うらしい。

 「スマートでいるより小太りくらいがちょうどいいようです」と医者は言う。
 小太りがいいという話はきのう和田秀樹氏の話で知っている。そんなことを医者に言ったら笑って何も答えなかった。

 医者は基準値なるもので患者を診ているものなのか、と思うと気も醒めるが、そういうものなのかもしれない、とも思う。

 しかし太ったら血圧も血糖値も上がることになる。そのことについて医者に聞くと、「その人の状態に合わせて、ということでしょうね」と言う。医者も答えようがないということなのだろう。

 血圧も血糖値も基準値なるものにいろいろな説がある。
 血圧の基準値を130とするのは製薬会社の陰謀だという人もいる。
 確かに、「血圧130超えたらなんとか茶」というコマーシャルは、視聴者を脅しながら販売している。

 しかし小太りとはどういうことか。小太りというと背の低い人を思うが、要は、痩せすぎはよくないということであろう。
 太ることはよくないということが、この社会に長く言い伝えられてきた。
  
 小太りがいいとしても、ガンや心不全、脳梗塞にならないということではない。
 人生100年といわれる時代。元気に生きているなら小太りの方がいい、ということで、小太りなら元気に生きていける、ということではない。

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