昨日大腸カメラの検査を受けた。2つポリープを取ったと医師から聞いたが、心配していたほどのことはなかったようだ。
心配というのは、昨年1月にがん化しているというポリープを取ったが、その半年後の検診には行かなかった。その医院の検査が1時間半もかかり、死ぬほど苦しかったからである。
半年後の検診はネットで探した別の医院にした。「痛くない大腸検診」という案内文のある医院に決めた。
たしかに痛みはないが、わずか10分くらいの検査で終わった。ほとんど説明をしない。ポリープを4個取ったというが、どの部分にあったポリープなのかその説明すらしない。
本当にポリープを取ったのかと疑いたくなるような対応である。1月に取ったがん化したというポリープについて医師に聞いたが、他の医師がしたことは分からないという。
1年後にまた来てください、ということであったが、誰が行くものか、と思った。
今度の医院は知人の紹介である。かなり念入りに検診してくれたように思う。評判通りのいい先生なのかもしれない。苦痛はかなりあったが、無理にでもカメラを押し込もうというようなことはなかった。
ポリープは生検に出すが心配するようなことはない、という医師の話。とりあえずホッとした。
大腸カメラや大腸がんのことについては、このブログで何回か書いたことがある。私の知人にも何人かこのがんで亡くなられた人がいる。
40年ほど前、仕事で知り合ったある会社の社長さんは話をしているときに「このところ足が痛いのだ」と言う。それからすぐ入院され、ホスピスに入られた。
大腸がんの場合、足が痛いとか、手が痛いとか、目が見えにくい、という話をよく聞く。このような症状が出たときは遅いようだ。
誰も進んで大腸カメラの検診を受ける気にはならない。なにか症状が出たときは遅い、というのはなんとも怖い話だ。
最近医師との相性ということを耳にする。相性の合わない医師は変えればいいということである。
私に言わせれば、医師との相性は合うはずがない、ということになる。
基本的に医師の会話と患者の会話の回路が違うのである。
患者の質問に対する医師の答えが理解しにくい、あるいは答えてくれないというのはこのせいである。会話が成り立たなければ相性が悪いということになる。
難関試験である大学医学部の受験から6年間の学生生活、そして研修医として医局勤務。そして医師国家試験。一般人には知ることもできない、想像できない世界である。
そういう人たちに対して一般用語で話をしても通じるわけがない。通じたとしても医者の世界における言葉に置き換えられるから、返ってくる言葉は一般の人には理解できない。医学部に「患者との会話科」という特別科目でも設置しない限り、医師との意思疎通は無理であろう。
血糖値や高血圧に関して、私が医師とのやり取りで戸惑ったことが何回かある。
医師にしてみれば治療する必要がなければ病気ではないということになる。
血糖値や高血圧のことで何度か病院にかかったが、治療するほどでもないと言われることが多かった。健康に関する本やネットでは立派な病気である。医者に行くべきであると書いてある。
以前血圧で相談した医者は、そのくらいならあなたの年齢からして当然のことだという。かなり高いのにである。降圧剤は石油で作っているのですよ、と降圧剤を飲む方がかえって体のために良くないと諭された。
今度大腸カメラでお世話になった医師は、飲まなきゃダメですという。
どっちが正しいのか病人には分からない。そんなにビクビクして暮らすこともなかろうと思うが、多分飲むことにするだろう。(了)
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