毎日新聞朝刊3面の左下に、「仲畑流万能川柳」という欄がある。毎日18句くらいが選ばれて掲載されている。
川柳であるから好きとか嫌いとか言うことではなく、ただ面白ければ面白がっていればいいのだが、どうも選者の句の選び方が気に入らない。
投稿者が時折、なかなか掲載されないことの不満を川柳として投稿するが、その句が掲載句として結構選ばれているのである。
これはおかしなことだと思う。川柳は世相の風刺。選ばれない不満は川柳にはならない。だからそれを選ぶ仲畑流というのが私は好きになれないのである。
とはいえ、朝飯時に横目で見ながら笑い出す句に遭うこともある。
「キムタクに転職CMされてもね」 東京寿々姫という人の作品。
今日一番の秀逸とはなっていないが、笑うというより同感。
川柳というものは、笑うことよりも同感するのがうまい句と思う。
このところ出演者とCMの内容が合っていないCMを見かける。キムタクと転職もそうであり、石原さとみさんとすき家という牛丼屋のCMもどうもしっくりこない。
石原さとみさんが口を突き出して、牛丼やうな丼をおいしそうに食べる姿がどうも不自然に見えてしょうがない。気の毒にすら見える。すき家が大衆向けの「めし処」ということではない。
丸亀製麺といううどん屋さんのCMにはいろいろバージョンがあって、女優さんが女将役になったり客になったりするらしい。
以前檀れいさんが女将になって出演しているCMを見たことがある。こんなきれいな人が女将で、ワンコインでうどんか食べられるなら毎日でも行くが、罪なCMである。
石原さとみさんは丸亀製麺のCMにも出ているのかと思ったら、上戸彩という女優さんであった。高齢者には若い人の判別がつかない。
役所広司さんが求人誌かなにかのCMに出でいるが、言っちゃ失礼だが、なんか無責任な気がする。役所さんはこういうCMに出演するような役者さんではないと思うのだ。
東急リバブルの岡田准一さんのCM。こうなるとインチキとしか言いようがない。そんなバカなと言いたくなる。岡田さんは誠実な人である、などということを紹介して何になるというのだろうか。知りたいのは東急リバブルの社員の質である。
コマーシャルにもいろいろある。先日家内がゴキブリ退治のスプレーを買った。どこからか評判を聞いたらしい。結構高い。しかし効果は抜群のようだ。これがほんとのCMというものである。
いい製品を知ってもらうためのCM。いい製品だがもっと売れるようにするためのCM。売るものはないがとにかく電話をさせることが目的のCM。もっと美人になるためのCM。
最近、消費者に錯覚をさせるためのCMが多いような気がする。
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