艶っぽい話がしたくなったわけではない。
私が中学生の頃見た印象がそう思わせているのか、その後50、60になって懐メロ番組で見た印象がそう思わせているのかはっきりしないが、若い頃の五月みどりさんという歌手に見とれたことがある。
「それまでの歌手にはなかった愛らしくチャーミングな美貌とともに、奇麗なちりめんビブラートを生かしたこの歌は大ヒットとなる」というのは、彼女が歌った「おひまなら来てね」に対する当時の評である。
東京の深川育ちという事を覚えているが、私も下町育ちなので何か同調するところがあるのか、本当に愛嬌のいい、あでやかな美人であったと思ったものである。
そういう愛らしい美人という事であれば、「島のブルース」を歌った三沢あけみさんもそうであった。
テレビで見ても、若いという事は実に若々しく華やかなものであることを感じさせられる。当たり前といえば当たり前であるが。
前々回のブログで芸能人の悪口ばかりを書いたから、そのうしろめたさで芸能人を褒めているわけではない。
若い頃のいしだあゆみさんなどの美しさなどについても書きたいところだが、高齢者はいい気になっていつまでも女性のことを語るべきではない。節度が大事であった。
その節度をちょっと棚に上げて、もう一人書きたい美人がいる。女優さんだから分野が違うのでいいかもしれない。
高校生の頃、「湖の琴」(うみのこと)という映画で、初めて佐久間良子さんという女優さんを見たが、この人の美しさにもビックリしたものである。
水上勉氏の原作を映画化したものだが、ストーリーは耽美的で、あまり複雑なストーリーはない。
そうであるから佐久間さんに汚れ役の部分がなく、ただ 佐久間さんの美しさを強調するような撮り方なので、より美しく写っていた。
このブログはこのあたりで筆を止めなければせっかくの印象が無になってしまう。
若さは美しい。遠い日は遠い日のままでいいのである、と思う、久しぶりの雨の夜であった。
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