相変わらずネットには老後破綻の記事が毎日のように載っている。
年金が5万円しかない人。歳の差がある夫に先立たれた女性の遺族年金の額。
しかしいろいろ取り上げたところで、老後破綻の問題は解決できるものではない。歳とって収入が増えることは考えられないからである。
言うまでもなく、生活が苦しい、老後の生活が心配だ、というのは収入が少ないからである。
会社勤めの人の給料が、いくらあれば豊かな生活が送ることができるか、という観点から決められたことがあったろうか。
勤め人の収入が少ないのは、給料を払う側に高い給料を払う意志がないからである。江戸時代の農民政策と変わるところはない。生かさず殺さずである。
平均給与や年金制度など社会の仕組みは、高度成長期に生かさず殺さずを基本にして作られたのであろう。
1970年、昭和で言えば45年。このときの男性の平均寿命は70歳に達していない。それから50数年、平均寿命は80歳を超えた。55歳定年、平均寿命70歳を基本とした仕組みが今の世に通用するはずがない。
生かさず殺さずはぎりぎりの生活レベルである。それに老後寿命が長くなるという事実が加われば、なんだって破綻してしまうだろう。
岸田内閣の閣僚が1カ月の間に3人更迭された。いずれも一流大学を出た優秀な人たちの、つまらぬ失言や金銭の扱いによる更迭劇であったが、彼らにしてみれば単なる手違いという程度のことなのであろう。
ロシアによるウクライナ侵略。相次ぐ北朝鮮のミサイル発射。習近平の尖閣諸島、沖縄の領有主張そして台湾戦略。今の日本は政治ごっこをしているような状況ではない。
防衛費の増額は国民全体の負担が望ましいなどと、政府の有識者会議なるものが提言したらしい。
国民の命を守るコストは国民が負担すべきだ、ということをいち早く国民に宣言したいということなのであろう。なにをいまさら寝ぼけたことを言ってるのか。
相手は核を持ち何をするか分からない極悪国家である。有事にはアメリカは日本に加勢するということであったが、最近は雲行きがあやしい。
トランプ大統領あたりからであろうか、アメリカが自国の国民を危険にさらしてまで日本を助けることはありえない、というのが定説になりつつある。
アメリカに庇護され、事実にそくして言えばアメリカにいいように利用され、日本はめでたく平和ボケ民族となった。
国会で政治家のスキャンダルを追及することが政治となった。追及される政治家も選挙や金のことしか関心がないから、あとからあとから誰がなっても同じようなスキャンダルが起こる。
国防を担う防衛大臣がコロコロ変わるような政治体制で本当に国を守ることができるのであろうか。今の防衛大臣はあのハマコウさんのご子息であるらしい。どちらを向いている人なのであろうか。人に安心感を与えるタイプではないように見える。
有識者会議なるもののメンバーにはどれほどの報酬が支払われているのであろうか。税制調査会などの場合、1,000万単位の額であることを確認したことがある。
政府に都合のいい人たちが招集され、高額な報酬が支払われる。どんな会議でも調査会でも、政府にとっていい結果しか出ないはずである。
最近よく耳にする言葉がある。真摯と共有である。いずれも政治家がよく使う。真摯は謝罪会見の定番となった感がある。「これからは真摯に取り組んでまいります」。
しかしいずれも政治家が選ぶ言葉である。実質的には何の意味もない。真摯に取り組んでこなかった者が真摯に取り組むはずはない。共有したら何をするのかが大事なのに、共有するだけで終わっている。
日本がドイツに勝った。サッカーのことは詳しくないが、奇跡が起きたと言ってもいいことらしい。
購読する新聞の朝刊は1面に「日本初戦闘志込め」スポーツ欄は「サムライの和 ドイツに挑む」というものであった。
結果はとっくに出ているのに新聞は勝敗を掲載できなかった。メディアとして時代遅れというべきか、このような版を作らざるを得ない新聞マンの気持ちに思いをはせるべきか。
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