今日は私の誕生日でバレンタインデー。78歳になってしまった。
朝早い時間に宅急便が届く。息子のお嫁さんからデメルのチョコレート。
デメルというチョコレートを知っていたわけではない。家内に「デメルを知らずしてウィーンを語るなかれ」と教えられた。有名なチョコレートらしい。家内はこの店に行ったことがあるという。
そうか、ウィーンのチョコレートかと、しばし感慨にふけりたかったが、ふけるものがなかった。音楽を愛する身、一度はウィーンに行ってみたいと思っているが、この足では無理かもしれない。ハイリゲンシュタットという名前だけは知っているウィーン郊外の田園を歩いてみたい。
夜間高校の社会科の時間で音楽好きな先生が、ヨハン・シュトラウスとリヒャルト・シュトラウスの話になって、同じシュトラウスでも音楽の格が違うというようなことを話した。
ヨハン・シュトラウスを愛する者としては黙っていられない。先生の言う意味は分かってはいたが、授業の終わりに「どうしてリヒャルトの方が上なのか」と質問した。
先生は半分笑いながら、「そりゃ君、ハッハッハ、リヒャルトとヨハンでは、ハッハッハ、リヒャルトとのほうがハッハッハ」と答えていた。
簡潔で正しい答えだと思ったが、リヒャルトよりヨハンの方が楽しいことは間違いない。
昔サントリーの山崎の工場を映したコマーシャルがあったが、そのときに使われた曲がヨゼフ・シュトラウスの「天体の音楽」であった。天才的なメロディーである。
78歳。ウィーンの辻音楽師に会えることはあるのだろうか。
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