パリオリンピックが終わって、今度はパラリンピック。選手の人達に申し訳ないが、関心は薄い。
増田明美さんの解説はしつこい。何度も指摘されているらしいが、ああいう顔の人は他人の注意が分からない。控え目のつもりでしゃべりすぎている。
ブレイキンという、ダンスか体操か分からない種目があった。以前何度も、見たことがあるが、ブレイキンという名称であることは初めて知った。
なんとなく、遊ぶことしか頭にない若者のお遊びと思っていたが、オリンピックで見てびっくりした。あれは体操種目と同じくらい激しいスポーツではないか。表現力も問われる競技である。
体を回転させるときは、体操でもバレーダンスでも足であるが、頭で回転している。これほど常識を離れた、天地をひっくり返したようなスポーツは他にあるだろうか。
次回からこの種目はなくなるそうである。今回オリンピック種目にしたのは、バッハ会長の思い入れで、オリンピックに若者の関心を集めたかった、ということらしい。
とはいえ日本のスポーツ庁の長官である室伏氏は、この競技名を間違えて首相官邸での報告会で紹介している。スポーツと認めていないようである。この人らしい。
話が少し変わるが、オリンピック実況中継において屈指の名言とされる、「伸身の新月面が描く放物線は、栄光の架橋だ」という刈屋富士雄アナウンサーの言葉は、どう聞いても出来過ぎである。
先日NHKラジオの深夜番組で、同僚と思われるアナウンサーが、「即興で言えるはずがないじゃないですか」と言っていた。名言とは認めていないようである。
「チェコの小さな町に金メダルが来た!北口榛花凱旋でお祭り騒ぎ 地元メディア報じる」という、うれしい記事があった。
地元とは北口選手の地元北海道ではなく、チェコの地方都市ドマジュリツェのことである。首都プラハから南西に位置し、ドイツ国境沿いにある小さな町らしい。
北口選手はパリオリンピック終了後日本には帰らず、チェコに向かったようだ。
北口選手は2019年からドマジュリツェに移り住み、セケラクコーチのもとで練習を積んできた。激しい練習の模様を以前テレビで見たことがある。
地元メディアでは「日本のやり投げ選手がドマジュリツェに金メダルをもたらした」と大々的に報じたという。
セケラクコーチと凱旋した北口選手は、市庁舎前に駆け付けた市長や市民約200人に熱烈な歓迎を受けた。
民族衣装を着た楽団も駆け付けて演奏を披露するなどお祭り騒ぎ。
金メダルを披露した北口選手は流ちょうなチェコ語で、「楽しい時間をありがとう」とあいさつした、と記事にあった。
念願の金メダルを獲得して、なにより報告したかったのは、言葉も通じない、誰も知らない街で、一人孤独に耐え、練習に励んだチェコの町であった。北口選手の気持ちがよく判る。
日本のメディアは、官邸の報告会に出席もしないでチェコに行った、と批判するかもしれない。
和田アキ子あたりが自分への批判をかわすため、利用するのではないか。
「日本ではなくチェコで最初に報告したんだってさ」。あの人なら言いそうだ。
しかし日本にいたら金メダルを取ることはできなかったことは明らかであるし、彼女の笑顔もチェコ仕込みであることは間違いない。
日本人はあのような笑顔を今まで見たことがなかった。(了)
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