セブンティーンの青春

つぶやき

 2人の男の孫は高校3年生であるが、1人はエイティーン、もう1人はセブンティーンである。

 高齢者が、「人生いつまでも青春」と言うが、年寄り顔に青春という言葉が似合うはずがない。元気なことは分かるが、他の言葉を探してほしい。青春は若者のものである。

 エイティーンの孫は大学受験を頑張っている。セブンティーンの孫はサッカーを頑張っている。

 私が10代の頃、「セブンティーン」という言葉が世の中に流行った。
 あの頃、アメリカの歌がよく歌われていたが、その中に「セブンティーン」を歌った歌があったようだ。
 「17歳」ではなく、「セブンティーン」という言葉が新鮮であった。
 
 その孫のチームが、全国高校サッカー選手権東京予選で負けてしまった。
 今まで勝ち進んできたが、格下と言われる相手に負けてしまったのである。

 家内は応援に行ったが私は行っていない。歩行困難のため、試合会場までたどりつけないのである。

 自宅で一人吉報を待つと言うと、孫思いのいいじいちゃんのようであるが、そういうことではなく、昼も過ぎ、知人からいただいた大吟醸が冷えていることもあり、ちびりとやり始めたら、「負けそう」というラインが家内から入った。その10分後には「負けた」とある。

 チームメイトがファールをしてしまったらしい。試合終了後その選手は泣きはらしたというが、キャプテンである孫も泣いたという。

 「なに源蔵が泣いた?」
 思わず忠臣蔵「赤垣源蔵徳利の別れ」のセリフが口に出た。

 青春真っただ中、セブンティーンの時のことである。そう、青春真っただ中のこと。
 セブンティーンには、勝ちも、負けも、引き分けも、涙も、それにレギュラーに選ばれない悔しさというのもある。

 明日まであと10分。孫の涙に思いを寄せ、いつもの焼酎を1センチ。

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