まだコメの話

つぶやき

 小泉進次郎氏が農水大臣になった。何をやるべきなのかはっきりしての就任であるからやりやすいだろうし、失敗したらそれだけ無能が目立つことになる。

 就任早々の記者会見で、今月下旬に予定していた政府備蓄米の第4回の入札をいったん中止して、随意契約を活用した売り渡しを行うという。スーパーや外食産業など幅広い業種に直接売り渡す考えも示した。

 備蓄米の放出は、国民がコメに困っているときに放出するものであるからタダと思っていたが、競争入札で行われ一番高値で下げ渡される。

 政府がこれまで行った3回計31万トンの備蓄米の放出では、落札価格は60キロ・グラムあたり税込み2万2477円だった。

 一方、政府が買い入れた価格は2023年産が1万2829円で、落札価格が1万円程度上回っている。「国がもうけてどうするんだ」という自民党の小野寺政調会長の指摘はそういうことである。

 コメが通常の倍になっているというのに通常通りの高値入札。これでは値段が下がるはずがない。そんなことは分かっているはずだが、コメの価格を下げる工夫がなにもなされていない。何のための放出だったのか。農水省はなにを考えていたのか。

 買い入れた価格より安く売るか、タダというのが備蓄米の放出。安く売っては責任を問われる、という役人の判断力を欠いた顔が浮かぶ。決められたことしかできない習性である。

 スーパーや外食産業などに最初から直接売り渡していれば、簡単にコメの価格は下がったと思うが、どうしてしなかったのだろうか。

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