降圧剤を飲むことになった。だいぶ前から血圧が高いことは自覚しているが、いろいろ理屈をつけては降圧剤を避けてきた。
昨年、首などの手術の際血糖値が高く、インシュリン注射をしながらの手術となったらしい。そのため同じ病院の内科に通うことになり、併せて血圧の検診もお願いした。
先日の定期検診で、血糖値は下がっているということから、今しばらく血糖値の治療は見送り、経過観察を続けるということになったが、血圧が高いという指摘である。治療を始めるレベルだということになった。私としてはできたら飲みたくはない。
降圧剤に関しては、5年ほどの前のアエラの記事がネットにあった。
「血圧は下げるな。高血圧は作られた病気」
「降圧剤が脳梗塞の原因になっている」
「高血圧マフィアによって治療ラインが140や130に下げられ、それによって薬代が莫大な金額になった」
いずれもあり得ることだと思う。
しかしとはいえ、高血圧が脳卒中の原因だと言われれば平気でいられるはずはない。
我々普通の患者は医者の言いなりになるしかない。
病気の治療については原因療法と対症療法があることになっている。
原因療法は病気の原因を突き止めて、根本的に治療するものとされているのだから、治療は原因療法がいいに決まっている。
大学教授が言う通り、日本の医療は対症療法である。
その理由は言うまでもないことだが、理想は原因療法であっても、それをやっていたら医療そのものが成り立たない、ということであろう。
腹痛を訴える患者に、その原因を探したところで痛みがなくなるわけではない。手っ取り早く痛みを取り除くことが医療ということになる。
いつ頃からのことなのか知らないが、医療は数字と画像ということになった。
血液検査や尿検査で、大半の内臓や血管の病気が判るようになったのであるから、大変な医療の進歩と言うべきであろう。昔の医療はどうしていたのだろうかと思う。
医者が患者の方を見ず、コンピュータの画面ばかり見ているというが、見る必要がないということなのだろう。顔色の悪さまで数字で分かるのかもしれない。
医薬品会社には良心もあるし不誠実もあるはずである。
病院はその社会的使命を果たしているが、経営も大事であるから不正請求もしているかもしれない。
医者には最善を尽くすという気持ちはあるだろうが、あなた一人が患者ではないという気持ちもある。
いろんな立場が医療にはある。
高血圧は対症療法の典型であるかもしれないが、「首のあたりから出血して」、などと言う話を聞くと、「なんでもいいから早く治療してくれ」、という気になる。
しかし「風呂上がりや就寝前など安静時に『年齢プラス90」』以下ならば、まず降圧剤は不要」という医師の話に安心することもある。
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