久しぶりの涼しさからいつもの公園へ。家内は木の臭いを感じるという。
「クラシックへのいざない~秋に聴きたい名曲の調べ」。先日1時過ぎに目が覚めて、ラジオのスイッチを入れたらそんな番組名の紹介。
どんな曲を放送するのかと思って聴いてみたが途中で寝てしまった。
最初の曲がブラームスのクラリネット五重奏曲の第4楽章であったことは記憶にある。
「秋に聴きたい名曲の調べ」であるなら第2楽章に決まっているではないか。どうして第4楽章なのだろうか。
第4楽章にも秋はある。しかしそれは回顧である。第2楽章は秋に佇む人がいる。この辺のことを判っているのだろうか。
この日のアナウンサーは以前聞いたことのある人であるが、クラシックでも歌謡曲でも、「この曲の、こういうところがいいですね」と説明する癖がある。
何か月か前には、私が最も嫌うド演歌を、「実に女性の気持ちを歌った素晴らしい歌ですね」と言う。曲目は「女の操」である。この人はどうしようもなくダメな人である。
自分がいいと思うところを口にしないのが常識というもの。音楽は人様々な感じ方がある。人に押し付けるものではない。
深夜ラジオではアナウンサー(このNHKの番組ではアンカーという)のキャラクターがそのまま出てしまう。
深夜、他に何も聞こえないイヤホンで聞くから、息づかいまで聞こえる。アナウンサーのキャラクターというより、性格がそのまま出てしまう。
姦しいだけの女性アナウンサーもいるが、じっくりと味のあるトークの出来る人もいる。それぞれにファンがいるようだから、一律に彼(彼女)はよくないとは言えない。
このラジオ番組で特に気になることがある。歌謡曲の時間帯に歌手を紹介するとき、「この曲で紅白歌合戦に初出場を果たしました」というコメントが必ずあることである。
紅白歌合戦とはそんなに偉いものだったのか。
確かに視聴率80%をこえる番組だったのだから、歌手にとってステータスであったこと分かるが、いつまでもエラそうに紅白の権威を言うNHKのせこさが聞くに堪えない。
「秋に聴きたい名曲の調べ」。人生の秋を迎えると、そんな名曲はないなと思う。
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