お酒にも健康警告の表示

つぶやき

 私は自分の病気の原因がタバコにあることに納得している。癖のようにタバコを吸っていたからである。
 
 喫煙が発症に影響していると言われるがんに、肺がん、口腔・咽頭がん、喉頭がん、食道がんなどが挙げられるが、胃がん、膀胱がん、肝臓がん、膵臓がん、子宮頸がんなどにも影響があると聞くと、タバコというものは罪深いものだと思う。

 今のところ肺がんや食道がんに罹患している様子はない。
 発症する場所によって手術がしやすいとか、完治しやすいということがあるようだから、がんになるのも運であるし、どこにがんができたのかも運ということになる。

 米国の公衆衛生政策を統括する保健福祉省のビベック・マーシー医務総監という人が、アルコール飲料に発がんリスクがあるという健康警告表示を義務化するべきだと勧奨し、一日の適量に関する現行基準についても見直しを求めた、という報道がある。

 「国民の大多数はアルコールの発がんリスクを認識していない」と指摘し、社会啓発を直ちに行う必要性を訴えた、という。

 「アルコールの発がんリスクを認識していない」ということにおいては日本も同じである。
 日本ではベテランの女優さんでも若い人でも、ビールなどのコマーシャルに出演しているが、ヨーロッパなどではありえないことだと聞いたことがある。

 酒は適量であれば「百薬の長」とされていた。どのくらいが適量なのかはあまりはっきりしていなかったが、最近ではビールなら小瓶1本、日本酒なら1合とやたらと少ない。
 「とりあえず」とか「駆けつけ3杯」とかで飲み始めた酒を、「とりあえず」だけでやめなければならないほどの量である。

 ビベック・マーシー医務総監という人は、適量ということも認めず、とにかくアルコールは少量でもリスクは高いと主張している。

 日本のがんセンターでも当然アルコールのリスクを指摘しているが、部位別に見ると、「食道」「肝臓」「大腸」が特に高いとしている。
 冗談で言うのではないが、アルコールによる発がんは脳腫瘍ではないかと思っていたが、そのような記述はなかった。

 そのうち酒の瓶にも、「このお酒を飲むとあなたの健康に害を及ぼす危険があります」という表示がされることになると思うが、タバコもダメ、酒もダメということでは、楽しみなくして何が人生かということになる。

 芸能人や作家などに、病気になっているのに死ぬまでタバコや酒をやめなかったという話がある。立派というべきなのだろうか。

 15年程前、ある国立病院に検査入院したが、係の看護婦さんと病棟の外にある喫煙所で一緒になったことがある。
 その頃は喫煙所での喫煙は認められていたが、今は病棟内は当然のこと、敷地内のどこでも一切禁止である。

 その看護婦さんは、「男はやめたが、酒とタバコはやめられないねぇ」と私に言う。病室ではやたらと私の時計やくつなどを褒めていた。
 すこし崩れた感じのする人だったが、酒とタバコに助けられているような看護婦さんであった。

コメント

タイトルとURLをコピーしました