久しぶりにヒゲが剃りたくなって髭剃りを買いに行く。
仕事をやめ、入院や病院通いが続く中、これからの人生ヒゲがあるのも悪くない、と思うようになった。
ある程度伸びるまで放っておいて、伸びすぎると電気シェーバーで剃っていた。歳をとると爪もヒゲも伸びるのが早い。
「ひげがお似合いですね」と、よく人から言われたが、お世辞と思ってもまんざらでもなく、ヒゲを続けていた。
しかしこのところヒゲがうっとうしくてしょうがない。と同時にあの何枚刃という髭剃りの、頬をスーッとなめるような快感がとても懐かしい。
母はよく、「頭の足りない男はヒゲをはやす」と言っていたが、母のこういう言葉というのはどこから生まれるものなのだろうかと、不思議でしょうがなかった。
ついでのことだが、いとこが30過ぎてもなかなか結婚しないとき、「男として何が心配なら、その辺の女でも買ってやってみればいいんだ」という母の言葉を聞いたことがある。いとことは私と20歳くらい離れていたから、その時私は10歳くらいだったと思う。
田舎暮らしの素朴な母親であったはずだが、今になって思うと意外なことであった。女性というものは男より結構露骨である。
大腸カメラの禁酒は1週間となっているが、勝手に止めることにして、一昨日あたりからいつもの酒を楽しんでいる。
アルコールの肝臓への影響、分からぬわけではないが、浴びるように飲まなければいいのではないかと、解釈している
夕方早い時間からニュースを見ていると、ニュースというものは同じ映像とコメントを繰り返していることが分かる。同じ原稿を読んでいるのか、録音した音声を何度も流しているということである。
「ニセ広告に注意」というTBSのニュースがあった。
テレビでのCMなのか、ネット上でのことなのかは説明していないが、映像では手持ち冷却ファンの広告で、これを使えばいっぺんに何十度も温度が下り、アウトドア―での作業などが快適としている。大手家電メーカーの社名も映像に入っている。
ところが買った人の映像では、シャツが冷風ではためくような風力はなく、全然冷えることもなく、インチキ製品だということになっている。販売会社の住所にはそれらしき会社はない。騙されたということである。
このニュースを見て騙された人には悪いが、二つのことに思わず笑ってしまった。
インチキ製品に驚いたということではなく、天下のTBSが「ニセ広告」という言葉を使ったことに笑ってしまったのである。
「ニセ広告」。なんとなく古き昭和を思い起こす。あの時代ニセ広告だらけであった。テレビで「広告」という言葉を聞くのも珍しい。今ではスマートに「コマーシャル」「CM」というが、昔はみんな「広告」であった。
それとテレビがニュースで「ニセ広告」をとり上げることに笑ってしまう。
テレビCMも「ニセ広告」ではないかとは言わないが、それに近い部分がたくさんあるではないか。
このニュース、なんだったのだろうか。インチキ手持ちファンから出火して怪我をしたというなら分かるが、「ニセ広告に注意」。
そのニュースを放送している時のコマーシャルは、人気芸能人の知名度を借りた広告であった。こういうのも「ニセ広告」というのではないだろうか。
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