正月早々に中村メイ子さん、篠山紀信さんの訃報に接することになった。
中村さんは89歳。篠山さんは83歳。天寿を全うされたと言っていいのであろう。
中村メイ子さんはテレビの草創期から活躍した、今で言えばマルチタレントということになるが、なにか特別記憶に残るというものがない。メイ子さんと言えばこれ、といったものがないのである。
唯一私がよく覚えているのは「田舎のバス」である。マルチタレントというのはそういうことなのであろう。
篠山紀信さんは写真家であることは知っているが、いろいろ話題になったという写真集は全く見たことがない。よく知っているのはアイドル歌手と結婚したということくらいである。
写真家はカメラマンとは違うらしい。新聞や雑誌の付属であったようなカメラマンを、写真家という独立した職業にした先駆けの人であったのかもしれない。
時代の先端を走ってきた人がどんどん亡くなっていく。かつての時代がとっくに終わっているということである。
八代亜紀さんが昨年末に亡くなっていた。現役大スターの死ということになる。73歳と言えばまだ若いということになるのかもしれないが、難病を抱えていたらしい。
なん曲もいい歌を歌った人だと思うが、あまり女性を感じることのない人であった。 女性としての魅力がないということではなく、艶やか(つややか)に歌うのだが、どこか冷めていたように思うのである。
無念の死であったことと思う。ご冥福をお祈りする。
時代が終わった象徴と言っては気の毒であるが、目白御殿が全焼である。
田中角栄の権力の象徴のような建物であった。
少し離れたところに鳩山一族の音羽御殿があるが、日本の権力者はあまり家にはこだわらないものと思うがこの2つは別格である。角栄さんは音羽御殿を意識していたのだろうか。
線香の火が火災原因というが、まだ正確な原因は分かっていないらしい。
線香の火だとすればあのか細い火が、あの広大な屋敷を焼滅させたことになる。なにかドラマを見ているようである。
雪の越後を後にして、裸一貫叩き上げた人生であったが、それを娘の不注意で失ったとしたら、草葉の陰の角栄さんは何を思うのだろうか。
生々流転。盛者必衰。諸行無常。 行く川の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。
生きる意味を問いたいのは能登の人たちであろう。
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